イプシロンロケットのボールペン

mgw

2013年05月11日 01:06

去年買った3Dプリンタですが、のんびり使ってます。「こーゆーのが作りたい!!」ではなくて単に欲しい!!と思って買ったので、がしがし使うことはこれからも無いかもしれませんw

ネットを見ていると、3Dプリンタで作れるもの作れないもの、精度がどーのこーのとわかりやすい議論みたいなものが繰り広げられているけど、実際に手にしてみて思うのは、

作るためのデータが必要だよね?

という点が重要だなと思っているところ。

ネットを見渡しているとすでに誰かが作った3Dモデルがあって、それを引っ張ってくれば確かにそれを出力することができます。

でも、欲しいのが無かったらどうしましょう?

結局自分で作るしかありません。

自分は最初からそれを考えていたので、とりあえず無償の3D CADをいくつかダウンロードして使ってみました。

その結果、操作性は悪いけど機能は十分なAutodesk 123D Betaを使うことにしました。

そしていくつか簡単なモデルを作った後に、もう少し凝ったものをデザインしたいと思い、選んだのがJAXAのイプシロンロケット。2013年夏に初めての試験打ち上げをする、日本が誇る固体燃料ロケットです。

そして作ったデータを公開することにしました

ツールのバグに遭遇してファイルが壊れたり、ツールが落ちたりと結構ひどい目にあいながらなんとか作ったデータです。へぼい部分もあるでしょうが、見逃してやってくださいましw

データは以下のURLで公開しています。

https://github.com/mgwsuzuki/3dp-epsilon




この中にあるepsilon2_whole.stlがロケットのパンフレットから起こしてみたモデルです。パンフレットをベースにしているから、寸法などは不正確ですし、デフォルメもあります。

このモデルを出力してにやにやしながら手にとってみたら、実はボールペンにしても使えるんじゃないかと思い、それ用のモデルを作ってみました。

epsilon_pen_bottom.stl, epsilon2_pen_top.stlがそれです。

ペン芯の交換を考えて2つに分かれていますが、その2つをつなぐ形状を作っているわけじゃないです。実は中にはボールペンの後ろの部分を埋め込んでいるというw




そしてロケットの下の部分は、キャップのようにボールペンにのってるだけです。きつめに作っているから簡単には外れませんが。

3Dプリンタの精度はイマイチというのはよく語られている通りで、ネジ形状を出力するのは一苦労というか、小さい形状は無理です。なので既製のボールペンの一部を使ってみました。

また、3Dモデルの通りに出力されるわけじゃないです。使うツールのバグかわからないですが、穴径は0.5mm程度の誤差が必ず生じるし、穴径が小さくなるほどそれ以外の誤差が出ます。それを修正するには今のところ3Dモデリングの段階でするしかないです。

このように、3Dプリンタのみでなんでも作れるわけではなく、他のパーツと組み合わせて使うと応用が広がります。幸いなことに、精度のクセをつかめばXY方向はかなり良い精度がでますので、他のパーツとの組み合わせも難しくないです。

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